米ぬかの働き

ここでは、ニード洗粉の主成分の一つである「米ぬか」の美容に対するはたらきについて、昔の銭湯の様子を交えて見てみましょう。
昔、一部の銭湯では米ぬかが売られており、入浴客は木綿の袋を持参し、米ぬかを買って袋に詰めて使っていたそうです。またぬか袋を販売していた銭湯もあったようです。このように、石鹸が普及するまでの長い間、ぬか袋は全身美容に広く使われ、銭湯ではなくてはならないものでした。
ぬか袋の使い方も人によって様々でした。
ぬか袋を湯舟に浮かべて入浴し温まったり、ぬか袋でお肌を磨いてしっとりと美しい素肌に育て上げてきました。また、米ぬか成分のしみ込んだお湯で頭髪をすすぎ、しなやかで艶のある髪を手に入れてきました。
また、ぬか漬けを漬けているお母さんたちはとてもしなやかでハリのある手をしています。
このように、米ぬかが美容によいということは、昔から広く知られてきました。


○米ぬか・・・玄米を精製したときに生じるぬか層と胚芽部分(残りの部分が白米)

では、米ぬかにどのような成分が含まれ、それぞれどのようなはたらきをしているのでしょうか?
米ぬかに含まれる脂肪分であるオリザオイルが水に溶けやすく、保湿効果に優れていることがわかってきました。先人達がぬか袋でしっとりした素肌を手に入れていたのは、実はオリザオイルのはたらきに依るものだったのです。
米ぬかには他にも多くの有効成分が含まれていることもわかってきました。
米ぬかに含まれているビタミンEは抗酸化作用(お肌の老化防止作用)があります。これにより、ビタミンEがお肌に及ぼす影響として、お肌をいきいきさせ、ツヤ、ハリを保つことが期待できます。また、ビタミンEには血液の循環をよくする作用もあります。すなわち、ビタミンEには皮膚の抹消血管を拡げるはたらきがあるのです。これにより、血液の循環がよくなり、その結果として保温効果があり、しもやけ、冷え症、手足がつめたくなるなどの症状に対して効果が期待できます。なお、ビタミンEは油に溶けやすいので、皮膚から吸収できるのも特長の一つです。次に、ビタミンB群はビタミンEと同様、お肌をいきいきさせ、血行をよくする効果があります。


          ○玄米と白米の栄養素の比較(100g当り)

○玄米と白米の栄養素の比較(100g当り)
  ・脂肪分(オリザオイル)の含有量
玄米
2.7g
白米
0.9g

 ・ビタミンEの含有量
玄米
1.3mg
白米
0.2mg

 ・ビタミンB1の含有量
玄米
0.41mg
白米
0.08mg

米ぬかにはこれらのお肌に有効な成分が豊富に含まれているのです。
そして、米ぬかそのものがスクラブ剤としてはたらき、古い角質やアカを落としてくれます。
このような米ぬかのはたらきを生かした化粧法をあなたも実感してみられてはいかがでしょうか?